社会人に大切なスキルとして、報告・連絡・相談の報連相が挙げられます。大切な理由の一つは、問題が起きたときに素早く正確に対応できるためです。特に看護現場におけるトラブルは、ほんの少しの対応の遅れが人の命に直接関わる事態に発展しかねません。だからこそ、日頃からの報告や連絡が非常に重要となります。

もし、報告や連絡がスムーズに行われていない職場だとどうでしょう。たとえば、経験の浅い新人看護師が予期せぬトラブルに見舞われたとき、誰にも相談できずに一人で抱え込んでしまうかもしれません。焦りから冷静に判断できず、状況をさらに悪化させてしまう可能性も考えられます。

そこで何かあったらすぐに報告するという意識が職場全体で共有されていれば、話は変わるでしょう。問題が起きてもすぐに先輩や上司がサポートに入ることができ、落ち着いて初期対応できます。これは患者の安全だけでなく、新人看護師自身にとっても先輩の対処法を間近で見て学ぶ貴重な経験となるのです。

また、報連相は現場の状況を上司がより深く理解するためにも欠かせません。スタッフからの声が集まることで、業務の進め方やケアの方針がより現場の実情に合ったものになり、職場環境の改善や業務の効率化につながります。看護の仕事は多忙で、決まった時間に報告することが難しいものです。だからといって後回しにしてしまうと、いざというときに相談しにくい空気が生まれてしまいます。

大切なのは、報告する側とされる側の双方にお互いを思いやる意識があることです。緊急の報告はもちろん最優先ですが、それ以外の確認や相談については、先輩看護師が後輩の様子を見て、少し落ち着いたタイミングで声をかけるといった配慮も有効と言えます。後輩自身も相手の状況を見計らい、今話しかけても大丈夫か確認する習慣をつけることで、職場全体のコミュニケーションはより円滑になっていくでしょう。